宇宙を織りなすもの(上下)

4月に新聞の書評欄などで紹介された科学関係の書籍ではこれが最も評価が高かったように思えます。
ぼくはまだ読んでませんけど。

宇宙を織りなすもの――時間と空間の正体 上
宇宙を織りなすもの――時間と空間の正体 上青木 薫

おすすめ平均
stars何度読み返しても飽きない分、長い間、重宝する本です。(笑)
stars力作ですね
stars良くできた一般読者向けの啓蒙書である。
starsペテン師の書!
stars時空論の過去、現在そして未来

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宇宙を織りなすもの――時間と空間の正体 下
宇宙を織りなすもの――時間と空間の正体 下青木 薫

おすすめ平均
stars何度読み返しても飽きない分、長い間、重宝する本です。(笑)
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 ハイテクを駆使した観測と現代物理学によって描き出されたこの「宇宙誌」は、空間を横糸として、時間を縦糸として織りなされた巨大なタペストリーである。(中略)これを読めば「時間、空間とは何か?」と問われたとき、少しは説明する自信がつきそうである。(日経新聞2009.04.19朝刊 佐藤勝彦氏)

 エントロピー増大の法則は、ランダム状態が秩序ある状態よりも統計学的に起こりやすいことを述べているだけで、時間の問題はそこにないという事実である。つまりエントロピー増大の方向は、時間が流れる方向である必要はないことになる。しかしこれは私たちの実感と全く相いれない。(中略)著者は一線の物理学者でありながら、自分が問題を理解してきたプロセスを丁寧に跡づけ、科学が解明したギリギリの場所まで読者を導いてくれる。(中略)読破は忍耐力のいる挑戦となるが、果報はとてつもなく大きい。(読売新聞2009.04.05朝刊 福岡伸一氏)

 現実と見えるものは幻なのか。平たい面から立体像を浮かびあがらせるレーザー光の技に似て、この世の出来事も実は「薄っぺらな表面の上で起こっている」とみる仮説がある。縦横高さの3次元生活も2次元世界の影にすぎないというのだ。
 これは、この本が点描する最新宇宙像の一つである。科学は今やブンガクの領域に迷い込んだようにも思える。(朝日新聞2009.04.19朝刊 尾関章氏)